すい臓・胆のうの場所と働き
すい臓
体の正面から見ると胃の裏側にあります。横に長く15cmぐらいでやや平べったい形をしています。
働きは、たんぱく質やデンプン、脂肪を分解するすい液の他に、血糖値を調節するインスリンというホルモンを分泌しています。
胆のう
肝臓の下に張り付くようにしてあります。小さなナス形の臓器です。働きは、肝臓で作られた胆汁という脂肪の消化を助ける消化液を蓄え、必要なときに十二指腸に分泌します。
すい臓の病気を疑う時の検査
疑う病気 | 主な検査 | 症状 | 原因 |
---|---|---|---|
すい炎 | アミラーゼの上昇 リパーゼの上昇 | 上腹部の強い痛み 吐き気、嘔吐など | アルコールの大量摂取 胆石など |
すい臓がん | 腫傷マーカーの上昇※ | 初期は無症状 | |
糖尿病 | 血糖値、HbA1cの上昇 | パンフレット⑧糖尿病の検査編を参照 |
※すい臓がんを調べる腫瘍マーカーにはCA19-9、SPan-1、DUPAN-2などがあります。
ただし、これらは、他の消化器がんや良性疾患でも上昇します。
胆のうの病気を疑う時の検査
疑う病気 | 主な検査 | 症状 | 原因 |
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胆石症 | 血中ビリルビンの上昇、超音波検査※、内視鏡検査 | 上腹部、背部の痛みなど | 主に生活習慣 |
胆のう炎 | 血中ビリルビンの上昇、超音波検査※、内視鏡検査 | 右上腹部の痛み、発熱など | 胆管に胆石が蓄積 |
※すい臓・胆のうの検査には、血液・尿検査の他に超音波検査、CTなどの画像検査があります。
胆石症を疑った場合、上腹部の超音波検査を行い、胆石の大きさ、数、更に胆のうの状態を調べます。
超音波検査に絶食が必要なのはなぜ?
上腹部の超音波検査は絶食を必要とします。なぜなら、食事をすると胆のうは胆汁を分泌するため収縮し、収縮した胆のうでは、胆のう内の結石や腫瘍が見つかりにくくなるからです。また、食後には、胃を始めとする消化器官にガスが発生し、胃の裏側にあるすい臓などが、観察しにくくなります。
絶食を守り、最適な状態で検査を受けましょう!!