役員理事・各委員会構成

　2022年4月1日付けで、一般社団法人日本臨床検査振興協議会の理事長を拝命いたしました。
　2005年4月に設立されました当協議会は、臨床検査に関わる5団体（日本臨床検査医学会、日本臨床検査専門医会、日本臨床衛生検査技師会、日本衛生検査所協会ならびに日本臨床検査薬協会）からなり、2022年4月1日に一般社団法人となりました。
　2005年以後、多くの臨床検査関係者の努力により発展してきた当協議会を継承し、さらに発展させるべく、微力ながら尽力させていただく所存です。　
　当協議会は，国民、行政および医療機関等に広く臨床検査の重要性の理解を求め、その適正な活用を促進し、国民の健康に寄与することを目的として活動しております。
　臨床検査は医療のあらゆる分野に関連し、エビデンスに基づく臨床医学の根幹をなす領域です。当協議会は、医療における臨床検査の開発ならびに品質と精度の確保、保険医療における適正な臨床検査の実施と評価、臨床検査の普及と啓発に取り組んでまいります。
　新型コロナウイルス感染症は、未だ収束の目途が立っていない状況ですが、この新たな感染症との闘いにおいて、核酸検出（PCR）検査、抗原検査や抗体検査など臨床検査の適切な実施が極めて重要であることが広く認識される中、当協議会では会員団体ならびに感染症に関連する学会や団体と協力し、新型コロナウイルス感染症の収束に向けて全力を挙げて取り組んでまいりました。その過程で、新型コロナウイルスに関する臨床検査の意義と適切な実施に向け、広く一般に向けた啓発活動にも注力してまいりました。
　革新的な医療であるゲノム医療の実用化に向けた体制整備が求められているなかで、当協議会では遺伝子関連検査を含めた臨床検査の品質と精度の確保のための見解のとりまとめも行っております。
　当協議会では、臨床検査に関する課題に関連する団体で協力して取り組むために、診療報酬委員会、医療政策委員会、大規模災害対策委員会、広報委員会、将来ビジョン検討委員会の5つの委員会が活動しています．診療報酬委員会には、保険診療における個別の検査項目に関する診療報酬改定小委員会と制度自体に関する診療報酬制度小委員会が設置されています。医療政策委員会には、在宅医療における臨床検査小委員会、遺伝子関連検査に関する小委員会、新型コロナウイルス感染症をはじめとする新興・再興感染症に対応するための感染症対策に関する小委員会が設置されています。
　日本臨床検査振興協議会は，今般の法人化により体制の強化を進め、臨床検査を取り巻く様々な課題に、包括的な団体として迅速かつ適切に対応し、我が国の臨床検査の一層の発展に向けて努力する所存です。会員の皆様ならびに臨床検査に関わる皆様のご指導とご協力をよろしくお願いいたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本臨床検査振興協議会　理事長　村上 正巳