健診の目的
- 自覚症状のないときから病気を早期発見し、早期治療を行って病気の進行を止める。
- 病気になる前の段階で、悪い生活習慣を見直して健康づくりのきっかけを作る。
- 健康時の自分の状態を知る。繰り返し受けることで自分の健康の物差し(自分の健康と思われる範囲)を作る。
健診を受けるときの注意は?
受ける前
- 健診の説明書をよく読んでおく
どんな検査を受けるのか前日の注意事項などを理解しておきましょう。 - 問診表は自分で記入する
自分の体のことを考える良い機会です。面倒くさがらずきちんと記入しましょう。 - 薬の服用は原則として中止する
薬の中止は必ず主治医と相談して中止してください。ビタミンCの入った錠剤や飲み物などは、検査結果に影響するのでやめておきましょう。 - 普段の生活と同じ、いつもの状態で受ける
急に食事を制限したり、アルコールを控えたりせずにいつもの状態のデータを取るという気持ちで受けましょう。ただし、前日夜遅くの食事や飲酒は避けましょう。
受ける当日
- リラックスして受ける
緊張しては血圧や心電図に影響を与えます。不安や疑問があれば納得できるまで聞きましょう。 - 空腹で受ける
検査の大部分は空腹状態で行うため、当日は検査が終わるまでは水やお茶、タバコを口にしないようにしましょう。 - 脱ぎ着し易い服装で受ける
アクセサリーはしない。化粧もしない方がよいでしょう。
結果を受け取ったら
- 基準値にふりまわされない
基準値は健康な人の集団で中央に位置する95%の人が含まれる値です。健康な人でも5%の人ははずれることになります。繰り返し健診を受けて自分なりの基準値(自分の健康の物差し)を持っておくことが大切です。 - 再検査・精密検査は必ず受ける
再検査は、一時的な変化なのか、実際に病気があるのか判断できない時に再度同じ検査を行うものです。
精密検査は、病気を疑う異常が見つかり、他の検査方法によって的を絞った厳密な確認が必要な時に行います。これらの結果によって異常の無いことが確認される場合もありますし、病気を発見して治療を開始できる場合もあります。 - 異常なしのとき
とりあえず安心です。しかし見つけられないものもあるので変わったことがあればすぐに医療機関を受診しましょう。
検診と健診の違いは?
検診は、一定の臓器や病気を対象にして行います。
健診は、全身を総合的にチェックします。
特定健診とは
特定健康診査(40歳以上の者を対象)で、いわゆる「健診」とよばれています。問診、身体測定、血圧測定、血液検査、尿検査などを行います。 内臓脂肪の蓄積に起因する高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病(メタボリックシンドローム)を早期発見し、早期対策に結びつけることが目的です。健診後の生活指導もあります
検査項目 | わかること | |
---|---|---|
基本計測 | 身長、体重、BMI、腹囲、血圧 | 內臟肥満、高血圧の有無 |
脂質 | 中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール | 脂質異常症、動脈硬化 |
肝機能 | AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GT(γ-GTP) | 肝障害 |
代謝系 | 空腹時血糖又はヘモグロビンA1c、腎機能、尿蛋白、尿潜血 | 糖尿病 |
機能 | 尿蛋白、尿潜血 | 腎障害 |
医師の判断や健診の種類によって、上記以外の項目も実施される場合があります。