貧血とは?
貧血とは血液中のヘモグロビンの量が少なくなった状態のことを言います。
ヘモグロビンは赤血球の中に存在し、肺で受取った酸素を体中に運搬します。 貧血になると、この働きが低下し、さまざまな症状があらわれます。
健康な人のヘモグロビンの量(比重)は、
男性の場合13~17g/dl、女性は11~15g/dlです。
成人の貧血のおよその基準は、
男性13.0g/dl未満、女性11.0g/dl未満とされています。
貧血になると・・・
貧血になると以下の症状があらわれます。
・めまい・頭痛・耳鳴り・倦怠感・動悸・息切れ・肩こり・むくみ・皮膚蒼白
〈めまいの前の・は不要では〉
貧血は何故、体に良くないのか?
貧血になると体内の酸素が欠乏します。 すると心臓は少しでも酸素を多く供給しようと心拍出量や心拍数を増やします。 重度の貧血になる と心臓に負担がかかり、やがて心不全になることもあります。
なぜ貧血になるのか?
貧血の原因は下記のとおり、たくさんあります。
一番多い原因は、①ヘモグロビンの原料となる鉄分の不足によるものです。 その他、②多量の出血や慢性出血、③血管内で壊れる、④赤血球が脾臓で貪食細胞に過剰 に食べられる、⑤骨髄の機能が低下し赤血球の産生能力が低下する、といった原因があります。
貧血は命に関わることが少ないため軽視されがちですが、重篤な疾患が背後に隠れている場合もあり、原因を調べることはとても大切です。
貧血の原因を知るため様々な検査を行います
先に述べたように、貧血の原因はたくさんあり、その原因を知り的確な治療を行うため、様々な検査が必要となります。 大部分の検査は採血のみで検査可能ですが、場合によっては骨髄検査や超音波検査等も必要となります。
赤血球の原料不足の場合
鉄分、フェリチン、葉酸、ビタミンB12など
脾臓で貪食される場合
骨髄検査、脾臓の検査(超音波検査)など
肝機能検査(肝硬変では脾臓が大きくなるため)など
赤血球が壊れやすい場合
ビリルビン、ハプトグロビン
赤血球に対する抗体、乳酸脱水素酵素(LD)など
多量の出血の場合
出血源の特定(内視鏡検査など)、便潜血検査など
少量の長期持続する出血の場合
便潜血検査、 痔の検査、子宮筋腫(超音波検査)など
赤血球が少ししかつくられない場合
骨髄検査、染色体検査など
腎機能が低下した場合
クレアチニン、尿素窒素(BUN)、エリスロポエチンなど
〈元の表現のように表形式が分かり易いのでは〉