便はどこから作られているの?
食べ物は、口から食堂、胃をとおり十二指腸から小腸をぬけ大腸をまわり直腸を経て行く間に消化・吸収され、残ったものが肛門から大腸菌の残骸と一緒に便となって出てきます。その途中で腔が狭くなっていたり、出血や炎症があると便の色や形、内容に異常が現れます
便の色と形
健康な便
太さ、長さともバナナ大、色は茶色~茶かっ色
出血の可能性(潰瘍、腸炎、痔、がん)
黒色の便、タール様の便血が混じった便、細い便、便秘鹿のフン様、下痢の繰り返し
炎症の可能性(食中毒、細菌感染アレルギー)
下痢便、水様便、泥状便、粘液便、イチゴ状便
便を用いた検査
便潜血検査
胃や大腸に出血があると便に血(ヘモグロビン)が混じります。この検査は便の中のヘモグロビン量を測定するので目に見えない出血がわかります。潰瘍、がん、ポリープ、痔などで出血があると高値になります。
感染症検査
下痢や腹痛の原因を調べます。便を培地に塗り、病的な菌がいないかを調べます。細菌が生えてくるまで時間がかかり、翌日の判定となります。ただしO-157、ロタウイルス、アデノウイルスなどはイムノクロマト法という簡便な方法を使えば30分ほどで結果がでます。
寄生虫検査
便の中の寄生虫や原虫を見つける検査です。虫体や原虫を見つけるには便を薄く伸ばして直接、顕微鏡で見て探しますが、虫卵は、便を多めにとり卵を集めてから顕微鏡で探します。蟯虫卵はセロファンをおしりに直接あて付着した卵を探します。
便潜検査Q&A
Q:便潜検査で陽性が出ました。がんでしょうか?
A:すぐにがんと考えることはありません。
痔やポリープ、潰瘍、腸の炎症でも陽性となります。便潜血の陽性の基準は施設によって、また方法で異なるので、主治医に説明を受けて下さい。複数回、陽性であれば内視鏡など精密検査をお勧めします。
Q:検査を2回するように言われたのですが必要でしょうか?
A:がんなどでは出血する時とそうでない時があります。また、便中のヘモグロビンは壊れやすく不安定ですので便の採り方、採便してから提出までの時間がかかると、陰性あるいは低値になることがあります。この為、2回検査してより適格な判断をする必要があります。彩便方法はボトルに添付されている方法に従い、取ってからできるだけ早く、少なくとも3日以内に提出して下さい。